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ジャンよ、君はそこでなにをしとるのだ？ あきれた天才だ。今日のジャンはメディカルセンターのナースたちと盛り上がってるではないか。 「やあ、ヨグ」 「今日はどうしました？」 「すごいキズよぉ、応急で消毒は？」 「モンタギュー博士、クッキーを散らかさないでくださいねぇ。」 会話がスクランブルした。 「・・・とりあえず、止血をたのんます。」
左のほっぺたがすっぱり切れていた。 「顔だけど、この傷はきれいに治るから安心してね。 傷自体が浅いし、きれいに斬られているから跡は残らないわ。」 「フォースさん、あなたって先週もこんな傷でしたわよね。そっちの傷はいかがかしら？」 ヨグがぺらっと上着をめくると確かに傷は消えかけていた。ジャンが診察室を覗き込んでいたがあまりに神妙な顔をしていたのでヨグはたしなめるのをやめてとりあえずお腹を隠した。 「なぁに、ジャン。覗くなよ。」 ジャンはふいに無言でヨグのあごをとるとほっぺたの傷をしげしげと覗き込み、ためいきをついた。 「治療がおわったらいっしょにおいで。なんか甘いものをごちそうしてあげる。」 |
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